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ファーは動物の毛や、毛の付いた皮を広く指す言葉。日本のファッションでいうムートンは主に羊毛の付いた羊皮を指し、シアリングも羊や子羊の毛を残した皮を意味する。
フェイクファーは天然の毛皮に似せた人工素材を指す。商品説明にこうした名前が並ぶと違いが分かりにくいので、この記事では素材の違いから手入れ、中古で見る状態までを順に紹介。
ファーバッグとは|毛足のある素材を使ったバッグ
ファーバッグは特定の素材名ではなく、ファーを全面または部分的に取り入れたバッグを広く表す言葉。天然ファーは動物によって毛の長さや光沢が異なり、ムートンやシアリングも広い意味ではその一種になる。
見た目が似たフェイクファーもあるため、「毛足が長い=天然ファー」と見た目だけで判断することはできない。まず商品ページの素材表記を見ておく。
ファー・ムートン・シアリング・フェイクファーの違い
比較表|ファーバッグに使われる素材は何が違う?
| 比較項目 | ファー | ムートン | シアリング | フェイクファー |
|---|---|---|---|---|
| 言葉の意味 | 動物の毛や毛付きの皮を広く指す | 日本では主に羊毛付きの羊皮 | 毛を刈った羊・子羊の毛を残した皮 | 天然ファーに似せた人工素材 |
| 毛足 | 動物・加工によって異なる | 長短さまざま | 短く整えられたものが多い | 製品によって自由に作れる |
| 毛と皮の関係 | 毛皮は一体(加工品は例外) | 基本的に一体 | 一体になっている | 動物皮は使わない |
| 手入れ | 強い摩擦・熱を避ける | 毛と革の両面に注意 | 毛とスエード面の両方に注意 | 製品のケア表示に従う |
| 中古で見る箇所 | 毛抜け・毛の寝方・皮の状態 | 毛の偏り・革の硬化・シミ | 毛の偏り・スエード面の擦れ | 毛のつぶれ・絡まり |
ファーは「毛足が長い素材」という意味ではなく、OxfordやCambridgeでも動物の毛や毛の付いた皮として定義されている。シアリングは厳密には、一度毛を刈った羊や子羊の皮を毛が付いた状態でなめしたものを指すため、ムートンとシアリングは近い素材だが、言葉として完全に同じではない。
羊の毛皮は片面に毛、反対側にスエード状の革面が現れるので、毛と革のどちらを見せているかまで確かめると選びやすい。
ファーバッグの選び方|全面・部分使い・縁取りの違い
ファーバッグは、毛をどのくらいの面積に使っているかによって印象が大きく変わる。選ぶときの目安は大きく分けると、全面ファー、部分使い、縁取りの3タイプ。
写真で見る|毛の置き方の違い
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全面|ピーカブー ミニ 本体を毛で包み、毛そのものに柄を入れている。遠目にも冬の素材と分かる。 |
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部分使い|ロエベ 前後はムートンのパッチワーク(片面は革の切り替え入り)、マチと持ち手はレザー。 |
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縁取り|シャネル19 面はスエードの刺繍で見せ、毛は縁だけに回す。季節感を輪郭に絞った使い方。 |
1. 全面ファー|バッグそのものを冬のアクセントに
バッグの広い面積をファーで覆ったタイプは、毛の質感そのものがデザインの主役に。シンプルなコートやニットに合わせてもバッグだけで季節感が出やすく、秋冬らしいスタイリングを楽しみたい人に向いている。
2. 部分使い|レザーとファーの両方を楽しむ
前面やサイドなど、一部にファーやムートンを使ったタイプ。レザー部分が残るため、全面ファーよりも普段のバッグに近い感覚で取り入れやすく、素材のコントラストも楽しめる。
3. 縁取り|ファーをアクセントとして取り入れる
バッグの縁やフラップ周辺など、限られた部分にファーやムートンを取り入れたタイプ。バッグ本来の形や素材感を残しながら季節感を加えられるため、ファーバッグを控えめに取り入れたい人にも選びやすいデザイン。秋口から冬まで長く合わせやすいのも特徴。
この秋冬おすすめのファーバッグ|全面ファーとムートンの縁取り
ここからは、ALAMODEで扱うバッグの中から、ファーを全面に使ったフェンディのピーカブーと、ムートンを縁取りとして取り入れたシャネル19をご紹介。
フェンディ ピーカブー ミニ ズッカ柄シアリング
フェンディ ピーカブー ミニ レザー ファー ブラウン ブラック 8BN244 ズッカ柄
ピーカブーは、2009年春夏にシルヴィア・ヴェントゥリーニ・フェンディが手がけたハンドバッグ。この一点は1965年にカール・ラガーフェルドが考えたFFのズッカ柄を毛で描き出している。FFは「Fun Fur」の頭文字とされる。
黒のタートルネックやグレーのコートのように、色数の少ない装いに合わせると柄が引き立つ。黒の持ち手が全体を締めるので、甘く見えすぎない。バッグ一つで冬らしさを出したい人向き。
シャネル19 スエード ムートン チェーンショルダーバッグ
シャネル19 ココマーク チェーンショルダーバッグ スエード ムートン ベージュ ホワイト
シャネル19は、2019年秋冬にカール・ラガーフェルドとヴィルジニー・ヴィアールが発表したフラップバッグ。この一点はベージュのスエードに白い糸で花とココマークを刺繍し、縁だけを白いムートンで囲んでいる。
ベージュと白は、アイボリーのニットやデニム、ブラウンのロングスカートと相性がよい。毛が縁だけなので、秋口から持ちやすい。季節の素材を控えめに取り入れる人にちょうどよい。
ファーバッグのお手入れと保管
天然ファーは、熱、強い摩擦、圧迫を避けるのが基本で、強くブラッシングする必要はない。
濡れた場合は、ドライヤーなどの熱を当てず風通しのよい場所で自然乾燥させる。専門機関も、濡れた毛にブラシを使わず直接熱を避けるよう案内している。
保管は上に物を重ねず、高温や直射日光、密閉したビニール袋を避ける。目立つシミや硬化は専門店へ相談するほうが安全。
ファーバッグを中古で購入する前に押さえるべき4つのポイント
中古のファーバッグは、レザーとは違う場所に状態が出る。
✓ 毛の抜け・薄くなった部分を見る
角や底、ハンドルの付け根は摩擦を受けやすく、毛が薄くなることがある。地肌が見えていないかを写真で見ておく。
✓ 革の硬化・ひび・シミを見る
乾燥や熱で皮が硬くなったり、ひび割れたりすることがある。ムートンはスエード面の水じみも見ておく。革の面の手入れはラムスキンとキャビアスキンの違いでも触れている。
✓ 匂いは写真に写らない前提で確かめる
香水や保管環境の匂いが残ることもあるので、気になれば購入前に販売店へ確認しておく。
✓ 真贋は一つの手がかりだけで決めない
刻印や金具、縫製は手がかりになるが、一つの特徴だけで本物と決めるのは危うい。最後は販売店の鑑定体制まで含めて判断したい。
よくあるご質問
Q. ムートンとシアリングは同じですか?
A. ムートンとシアリングは近い意味で使われますが、厳密には同じではありません。シアリングは一度毛を刈った羊や子羊の毛付き皮を指すため、素材欄まで確認するのが確実です。
Q. ファーバッグは雨の日にも使えますか?
A. 天然ファーやシアリングは、過度に濡らさない方が安心です。濡れた場合は強くこすらず、熱を当てずに風通しのよい場所で乾かすことになります。
Q. フェイクファーと天然ファーは見た目だけで分かりますか?
A. フェイクファーは天然ファーに似せて作られているため、見た目だけで判断するのは難しい場合があります。素材表記で確認するのが確実です。
まとめ
ファーは動物の毛や毛付きの皮を広く指し、ムートンは主に羊毛付きの羊皮、シアリングは毛を刈った羊や子羊の毛付き皮を指す。
選ぶときは素材名だけで決めず、毛を全面に見せたいのか、レザーに季節感を足したいのかを先に考えると分かりやすい。中古では毛の抜けや偏り、革の硬化やシミ、写真では確認できない匂いまでチェックしたい。
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