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エルメスと聞いて、まずオレンジの箱を思い浮かべる人は多い。ただ、なぜオレンジなのかと聞かれると、答えに詰まりやすい。
この記事では、オレンジの箱が生まれた経緯をエルメス公式の説明に沿ってたどり、ブランドカラーとしての意味、ほかの定番カラーとの違い、中古での箱の扱いまでをわかりやすく紹介。
エルメスのオレンジはなぜ?|箱の業者に残っていた紙の色

エルメスのオレンジは、第二次世界大戦が終わりに近づいたころ、箱の業者がそれまでのクリームホワイトの箱を切らし、残っていたオレンジの紙で箱を作ったことから始まった。最初から選び抜かれた色ではなく、手元に残っていた色ということになる。
エルメス公式のウェブマガジン「Lanterne」によれば、それは「誰も欲しがらない種類の紙」で、エルメスにはほかに選びようがなかった。
「戦時中の偶然から生まれた色」と語られるのはこのため。公式の説明では、第二次世界大戦が終わりに近づいたころの出来事として紹介されている。
エルメスのオレンジの箱の歴史|木箱からクリームホワイト、そしてオレンジへ
箱の歴史は馬具工房の時代までさかのぼる。公式の説明では、最初の箱は当時の馬具の運搬に一般的だった木の梱包箱で、1880年にはシャルル=エミール・エルメスがフォーブール・サントノレ24番地に工房を構えている。
1925年ごろには、クラッチバッグ「ブークリエ」を包むための小さな箱が作られる。クリームホワイトの地に金の縁取りを施し、エルメスの名と住所を刷った作りで、これがオレンジ以前の顔といえる。
オレンジに替わったあと、1960年代に入ると、エルメスはこの選択を「工夫の産物」として捉え直し、やむを得ず選んだ色を前向きな旗印へ変えていく。
エルメスオレンジが表すもの|革を思わせる色

オレンジが定着した理由として公式の説明が挙げるのは、温かみのある色合いと紙の粒立ちが、メゾンの革製品を思わせた点にある。偶然手にした色が、馬具から続く革の仕事と自然に結びついた。
箱に使う紙は長年フランスの供給元から調達されている。現在、エルメスの象徴的な箱やバッグに使われる紙・板紙は100%FSC認証を受けている。
エルメスのオレンジと他の定番カラーの違い
エルメスはバッグや小物の革でも数多くの色を作っていて、当店の商品情報でもオレンジ系だけで「オレンジ」「フー」「オレンジポピー」「ポティロン」と色名が分かれる。ここではオレンジと、中古で見かけることの多い定番色を比べていく。
比較表|エルメスの定番カラーは何が違う?
| 色名 | 系統 | 合わせやすさ | おすすめの人 |
|---|---|---|---|
| オレンジ | ブランドを象徴する明るい暖色 | 差し色向き。ネイビーやデニム、白の服で映える | ひと目でエルメスと分かる色を持ちたい人 |
| ゴールド | キャラメルに近い明るい茶色 | カジュアルにもきれいめにも寄せやすい | 定番色から始めたい人 |
| エトゥープ | グレーとベージュの中間のグレージュ | 黒・白・ベージュのどれとも合う | 色選びで迷いを減らしたい人 |
| ブラック | 無彩色 | スーツや改まった場の装いまで合う | 仕事や式典でも使いたい人 |
| ブルーエレクトリック | 鮮やかな青 | 白やグレーの服で色が際立つ | 色を装いの主役にしたい人 |
主役にしたいならオレンジやブルーエレクトリック、服になじませたいならゴールド・エトゥープ・ブラックと分けるとわかりやすい。モデルごとの色の楽しみ方は「エルメスのカラーアイテムの選び方」、金具との組み合わせは「バーキンの金具と人気カラー」で詳しく扱っている。
エルメスのカラーを商品で見る|オレンジ・ゴールド・エトゥープの3色
比較表の色のうち、オレンジ・ゴールド・エトゥープを、当店で扱いの多い定番モデルから1点ずつ選び、色の主張が強い順に並べた。
バーキン30 オレンジ|象徴的なオレンジをバッグで楽しむ
HERMES バーキン30 ヴォーエプソン オレンジ シルバー金具
バーキンは、フラップを左右のベルトとターンロックで留める、エルメスを代表するハンドバッグ。この一点は細かな型押しで張りのあるヴォーエプソンにオレンジを合わせ、シルバーの金具が色の明るさを引き締めている。
白いシャツにデニム、ネイビーのニットのように、色数を抑えた装いに置くとオレンジがいっそう際立つ。横30cmと普段使いしやすい大きさなので、エルメスらしさを毎日の装いで楽しみたい人に向く。
ピコタンロックPM ゴールド|革らしい茶色を日常に
HERMES ピコタンロックPM トリヨンクレマンス ゴールド シルバー金具
ピコタンロックは、口の開いたバケツ形の本体に、前面のベルトとカデナを添えたライン。ゴールドはキャラメルのような明るい茶色で、トリヨンクレマンスの柔らかなシボに白いステッチがよく映える。
デニムやスウェットといった休日の服になじみ、荷物を手早く出し入れしたい日にちょうどよい。初めてのエルメスを定番色で選ぶなら迷いが少ない。
ケリー28 エトゥープ|グレージュで装いを選ばない
ケリーは、台形の本体に持ち手を一本だけ付けた、端正な形のハンドバッグ。エトゥープはグレーとベージュの間にある落ち着いた色で、ゴールドの金具が加わると柔らかな華やかさが出てくる。
スーツやきれいめのコートから、ワンピースまで幅広く合わせられる。仕事にも食事会にも同じバッグで出かけたい人と相性がよい。
エルメスのカラーバッグを中古で購入する前に押さえるべき4つのポイント
✓ 色名は写真の印象ではなく商品情報の表記で確かめる
写真の色は光や画面で変わりやすく、オレンジとフーのように近い色ほど見分けにくい。色名は商品ページの表記で確かめ、写真は質感と状態を見る材料にしておく。
✓ 箱を含めた付属品は記載で確認する
オレンジの箱、保存袋、カデナ、クロシェットは個体ごとに揃い方が違う。エルメスでは箱だけを買えないので、箱付きにこだわるなら付属品の欄を先に見ておく。
✓ 明るい色ほど角とハンドルの状態が目に付きやすい
オレンジやゴールドは、角の擦れやハンドルの黒ずみが濃い色よりも目立ちやすい。写真の寄りで、底の四隅とハンドルの付け根を見ておきたいところになる。
✓ 箱や刻印だけで本物と判断しない
中古市場では箱だけが出回ることもあり、箱があること自体は真贋の根拠にならない。刻印・縫製・素材を重ねて見る方法は「エルメスのバッグの確認ポイント」にまとめている。最終的には、販売店の鑑定体制と購入後の対応まで確かめたい。
よくあるご質問
Q. 箱が付いていない中古のエルメスでも問題はありませんか?
A. 箱は付属品の一つで、付いていないからといって本体の品質が変わるわけではありません。箱にこだわらなければ候補を広く取れ、贈り物や保管のために箱がほしい場合は、付属品の欄で有無を確かめておくと安心です。
Q. エルメスの商品はすべてオレンジの箱に入っていますか?
A. エルメスで注文した商品は、基本的に専用のオレンジボックスに入れ、ブラウンのリボンをかけて発送されます。ただし、香水や化粧品、美容品、書籍、大型商品など、一部はオレンジボックスに入らない場合があります。
Q. 箱に結ばれた茶色のリボンには名前がありますか?
A. 箱の茶色のリボンは「ボルデュック」と呼ばれます。エルメスの公式ウェブマガジンによると、エジプト産の糸を染め、50年以上使われているシャトル織機で織ったうえで、エルメスの社内で作るインクで図柄を刷っていると紹介されています。
Q. オレンジのバッグは普段使いしにくいですか?
A. オレンジのバッグは色の主張が強い一方で、ネイビーやデニム、白やグレーのような落ち着いた色の服とは合わせやすい色です。毎日持つことを優先するなら、エトゥープやゴールドのように服になじむ色のほうが向いています。
まとめ
エルメスのオレンジは、大戦末期に箱の業者に残っていた紙の色から始まり、1960年代にブランドの顔として打ち出された。温かみのある色合いが革製品を思わせたことも、定着の理由とされる。
色で選ぶなら、まず装いの主役にするか服になじませるかを決め、次に色名の表記で候補を絞り、最後に箱を含めた付属品の揃い方を見ていく順が早い。明るい色ほど角とハンドルに状態が出るので、写真の寄りまで目を通しておく。
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